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2009/01/13

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オーストラリアの図書館ネットワークUNILINKがPrimoを採用

約20のオーストラリアの大学図書館、研究図書館等が参加する図書館協力ネットワークであるUNILINCが ExLibris社の統合検索システム("次世代OPAC")であるPrimoを採用したと、Ex Libris社からプレスリリースが出ています。
 
詳細はこちらから。
 
Jerusalem, Israel – January 13, 2009
The UNILINC Library Network in Australia Selects Primo by Ex Libris
http://www.exlibrisgroup.com/?catid={916AFF5B-CA4A-48FD-AD54-9AD2ADADEB88}&itemid={10E08E42-A5AD-4EE4-A865-FECF3BFDA619}

UNILINCは、従来より統合図書館システムを共同利用しており、そのシステムとして、Ex Libris社のAleph統合図書館システム、MetaLibポータルシステム、DigiToolデジタル資料管理システム、Verde電子資料管理システムを使用してきました。さらに今回利用者インターフェースとしても同社のPrimoを採用することになったとのことです。
 
 
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数値でみる米国図書館の新館建築・増改築の推移と傾向

毎年数多くの図書館が建設される米国ですが、経済の冷え込みが明らかになった2008年度も、総じてみると、図書館建築にはその影響が現れていないようです。公共・大学図書館あわせて213館の新築・増改築が行われました。
 
詳細はこちらから。
 
Library Buildings 2008: Keeping the ''ECO'' in Economy
Public and academic buildings combine for 213 projects in 2008
http://www.libraryjournal.com/article/CA6618892.html

2007年7月1日から2008年6月末日までに完了した新館建築あるいは増改築のプロジェクトの総件数は、合計213件となっています。このうち公共図書館は183件、大学図書館は30件となっています。

公共図書館についてみてみると、過去6年間の建築・増改築件数は、大きな変化は見られず、安定して180件前後となっており、また金額についても、新館の費用は7億ドル、増改築の費用は3億ドル前後となっています。2008年度は、これらを若干上回る値になっています。

(LJのデータをもとに作成)

米国の図書館建築においては、環境を考慮したグリーンアーキテクチャーの傾向はすでに定着している感がありますが、本年度の調査では、設計に影響を及ぼした”持続可能性”の要素などについてたずねており、再生技術が向上している粘土瓦や、エネルギー消費を抑える採光窓の導入、水の再利用などを取り組んだ建築が行われていることを確認しています。
 
Library Journal誌では、2008年度の大学図書館の新館建築および増改築、公共図書館の新館建設および増改築の、個別の数値データを確認することができます。ちなみに、この数値を通じて図書館建築の動向を見守るこのLibrary Jounal誌の特集は30年続いているそうです。
 

2009/01/11

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図書館が関わるSNSはFacebookだけにとどまらない

先日数年後にはソーシャルネットワークが電子メールにかわってオンラインコミュニケーション手段になるという話をきき、アメリカチックだとおもいましたが、それをどう思うかは別としてソーシャルネットワークは拡大を続けています。Facebookやhi5、MySpace、Beboなどのメジャーなソーシャルネットワークにとどまらず、様々なコミュニティーで様々なオンラインソーシャルネットワークが使われるようになってきていています。教育分野のEduSpace、ビジネス分野のLinked-In、LGBTグループのOUTeverywhere、宗教分野のMychurchなどのほか、NingなどをベースにもっとニッチなSNSがどんどん生まれています(リスト)。SNSに積極に関わっている米国の図書館ですが、Facebookなどのメジャーどころはともかくとして、図書館がそれ以外のSNSのどこにどのように関わっていっているのか、もはやつかめない感じがします。
 
そんな図書館界が関わるSNSの世界をウォッチしているGerry McKiernan氏が、Internet Librarian 2008で使用したプレゼンテーションファイルの改訂版を公開しています。204スライドの大部のもので、多くの画面キャプチャが入っています。
 
詳細はこちらから。

http://onlinesocialnetworks.blogspot.com/2008/11/not-just-facebook-online-social.html

前半89スライドはざくっとしたバックグラウンドとFacebookのレビュー、後半はニッチなオンラインソーシャルネットワークの説明になっています。せっかくなのでニッチな世界での活動の具体例がもっと入っているといいなとおもいますが、Facebookなどでの活動の一端は垣間見れます。
 
ダウンロード → http://www.public.iastate.edu/~gerrymck/IL2008-DC.ppt
 
多くの大学が”キャンパス”を開設しているSecond Lifeの図書館の活動なども少しだけ紹介されています。
 

 

 
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”顔”としてのピッツバーグ公共図書館ファーストフロア:現地レポート

どこの図書館もすくなからず図書館の顔となる部分があります。入り口を入ってすぐのところなど、人の流れが集まる場所には、季節の特集を組んでみたり、時事問題に関する本を集めてみたり、社会問題を考えるコーナーをつくってみたりします。整然と分類されて配架されている蔵書を眺めるのとは別に、その図書館の姿勢やメッセージが詰め込まれたコーナーを見るのは、ひとつ面白い作業です。ピッツバーグ公共図書館本館の1階”First Floor - New & Featured”は、一連のキャピタルキャンペーンで得た資金を最初に投入して改築された部分であり、いわば、ピッツバーグ公共図書館システム全体の顔であることを宣言して作られた場所です。
 
この図書館の顔が語るものとはなにか。このコーナーに背景知識なしにくる多くの利用者には、どのように映るのでしょうか。
 
詳細はこちらから。
 
Carnegie Library of Pittsburgh "First Floor - New & Featured"
http://www.carnegielibrary.org/locations/firstfloor/
 
ピッツバーグ公共図書館(Carnegie Library of Pittsburgh)本館1階を入り口から入る(フロアマップの下部)と廊下があり、そこから進んでいくと、"New & Feature"のコーナーがあります。1階全体には、カフェ(クレイジー・モカ)、ティーンコーナー、閲覧室、館長室、会議室などがあり、それらにぐるりと取り囲まれるように、一等地の広いスペースに新刊・特集("New & Feature")コーナーがあります。”閲覧室”は特に仕切りがあったりするわけではなく、ソファーがおかれ、資料はノンフィクション、料理本、旅行ガイドのみが置かれています。このフロアは全体的に飲食が自由で、クレイジーモカでコーヒーとビスコッティ(ここのはとてもオイシイ)をかってテクテク閲覧室に歩いていき、そこで本を読みながら飲食するという利用者が多くみられます。
 
開架書庫はこれらのスペースの裏手側にひろがっていて、利用者は子供も大人も自由に立ち入りできるようになっています。館全体の蔵書の分類は、特に古い資料はデューイ十進分類法(DDC)ですが、米国議会図書館分類表(LCC)をつかっています。特徴的なのは、そのほとんど全てが、開架書庫に入っており、明るい閲覧室におかれる読み物系の本は、1階の新刊・特集コーナーと閲覧室に限定されるということです。
 

 
このコーナー(上図中ピンクの部分)に置かれているのは、まずは、新刊とベストセラーです。これは書店モデルの図書館には多く見られるレイアウトです。このコーナーの本は、ペンシルバニア州のBrodart(McNaughton Book Service)社からレンタルで借りてきている本で、定期的に入れ替わっていく仕組みになっています。平積みしてあったりと、1タイトルあたり複本を10冊程度取り揃えています。



新刊・ベストセラーコーナーを取り囲むように、一般的なライトノベルが置かれ、それに続いて”African American"文学のコーナーが大きなスペースをとっています。個人的な印象ですが、ピッツバーグは比較的人種が交じり合うことなく分断してコミュニティを作っています。本館のあるオークランド地区はピッツバーグ大学とカーネギー大学がある学生街なので完全に混じっていますが、全体としてみると、特にアフリカ系の人たちはかなりかっちりとコミュニティの境界があります。もちろんそれが良い悪いということでは決してなく、特徴や文化や生活が固有のまま存続してきているという印象です。言葉も表現も文体もことなるアフリカンアメリカン文学へのニーズはあり、それに基づき図書館もこのカテゴリーをフィーチャーしています。


そのすぐ奥の書架は、GLBTのコーナーになっています。GLBTとは、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーの略です。このコーナーにはGLBTをテーマとする小説が集められ、フィーチャーされています。


さらにその隣の書架には、多言語の小説が置かれ、アラビア語、中国語、韓国語、そして日本語などの小説などが集められています。留学生に多く利用されているようです。

その横の壁際には、インスピレーショナル・フィクションと分類される本のコーナーがあります。宗教的教義に基づいた小説などが主におかれています。

 

 
ファーストフロア・ライブラリアンの説明によると、これらの資料は、ある程度まとまったニーズが、ある程度きまったコミュニティから寄せられるこれらの資料群ですが、LCCに基づき分類すると分散してしまうので、これらを集め、積極的にフィーチャーしているのだそうです。
 
キャピタルキャンペーンの期間中、ピッツバーグ公共図書館の目指す方向性を体現した姿として積極的にその特徴をアピールされたファーストフロア。無作為を追求するのとは異なる、この、より明確に”顔”を出していく姿勢は、利用者にどのようなメッセージを伝えたのか、日本人の私にはまだまだつかみきれない感じがしています。
 

2009/01/10

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ワシントンD.C.公共図書館の蔵書がiPhone専用アプリから検索可能に

米国に来てからすっかり携帯電話依存症から開放されほっとしていますが、そんな中、iPhoneからワシントンD.C.公共図書館の蔵書検索ができるようになったというニュースを読みました。(左の画像はThe 56 Geeks Projectより。)

同窓生が携帯OPACの開発をがんばっていたのを懐かしく思いつつ。
 
詳細はこちらから。
 
DCPL iPhone application ready for download (Walking Paper)
http://www.walkingpaper.org/1100
 
ダウンロード→ here

現バージョンでは、利用者は、

  • 蔵書を検索する
  • 表紙カバーをみる
  • サマリーを読む
  • ピックアップできる場所をみつける
  • 開館時間や場所や電話番号などをチェックする

ことができるそうです。


 

 
このアプリはワシントンD.C.公共図書館のCIOのChris Tonjes氏が集めた研究スタッフのチームがつくり、コードも近々公開するそうです。意見・感想受付中だそうです。
 
ちなみに、Chris Tonjes氏の自己紹介によると東京で働いていた経歴もあるようです。
 

2009/01/09

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ピッツバーグ大学の政府刊行物コレクションコーナーの写真を撮ってみた

学期初めの零下5度の夜、利用者もいないだろうと見込んで、政府刊行物寄託図書館であるピッツバーグ大学ヒルマン図書館の政府刊行物コレクションコーナーの写真を撮りに行ってみました。
 
詳細はこちらから。
 
Hillman Library Government Publication Collection
http://www.library.pitt.edu/libraries/govdocs/govdocs.html



政府刊行物コーナーは、グランドフロアの入り口を入ったカウンターの裏の奥まったところにあります。広いオープンスペースがあるこのコーナーは、普段は学生に人気の学習スペースで、政府刊行物に囲まれているせいか、なぜか静かに勉強する学生があつまります。この日はさすがに閑散としてました。
 


政府刊行物は、電動式集密書架に収められていて、書架には”U.S. Government Publications”のサインがはられています。この電動式集蜜書架、本来の床の上に導入されていて、つくりが柔いのか、通路を歩くと床が気持ち悪いきしみ方をして、三半規管の弱い私はすぐに気持ち悪くなります。


ところどころに政府刊行物寄託図書館のマークが張り出されています。


政府刊行物は"SuDoc"(The Superintendent of Government call number)と呼ばれる請求記号が割り振られ、これに基づいて配架されています。独特なので、解説が書架に張り出されています。


ちなみに、主な政府省庁の略号はこんな感じです。


From "Understanding the Superintendent of Documents (SuDoc) Call Number system for U.S.Government Publlications"

司法、行政、立法の機関のほかに、政府系の独立機関の出版物も対象となっており、たとえば国立公文書記録管理局(or 国立公文書館:NARA)にはAEという略号が割り振られています。AEのコーナーに入っていくと、クリントン政権、ブッシュ政権時代などにNARAから出版された刊行物が並んでいます。NARAは機密文書も保管する機関で、ブッシュ政権下でも論争があったところですので、この書架あたりのどこかが・・・。


一部の資料は寂しげに反対側の壁際にキャビネットに納められて眠っています。

 
(追記予定)
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ピッツバーグの連邦政府刊行物寄託図書館を探す


米国の、連邦政府刊行物寄託図書館制度(Federal depository library Program: FDLP)は、日本の状況からは想像が難しいほど大規模なもので、寄託図書館は全米に約1250館存在します。ペンシルバニア州だけでも50館以上あります。ピッツバーグには、ピッツバーグ大学図書館とピッツバーグ公共図書館(Carnegie Library of Pittsburgh)だけかと思い込んでいたのですが、実はほかにもあるそうなので、調べてみました。
 
詳細はこちらから。

About the Federal Depository Library Program
http://www.gpoaccess.gov/libraries.html

GPOのウェブサイトから連邦政府刊行物寄託図書館を探すページ”Locate a Federal Depository Library (FDL)”にいくと、クリッカブルマップと検索ボックスが見つかります。

クリッカブルマップのイメージ


ペンシルバニア州のPAをクリックすると、53館の寄託図書館のリストがずらりと出てきます。州都ハリスバーグの公共図書館のほか、大学図書館、公共図書館など、寄託図書館に指定されている図書館の種別は様々です。最初のリストは寄託図書館番号順に並んでいるので、市の名前順に並び替えると、ピッツバーグの7館が簡単に見つけられます。

検索ボックスの方で"Pittsburgh"で検索した結果は以下のとおり。ピッツバーグ大学、ピッツバーグ公共図書館のほか、デュケイン大学、国立職業安全衛生研究所(NIOSH:The National Institute for Occupational Safety and Health)のピッツバーグ研究図書館などの名前が見られます。



連邦政府刊行物寄託図書館と、その所蔵する連邦政府刊行物が、なんだかとても身近な存在です。
 
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合衆国政府印刷局(GPO)の歴史を紹介する動画

”Keeping America Informed”という合衆国政府印刷局(GPO)のモットーをどうやって邦訳したらいいのかなと思うのですが、「アメリカを情報通に」とでも訳すと一番近いんでしょうか。連邦政府刊行物寄託図書館制度(FDLP)を通じて積極的、能動的な政府の情報生産と配信"Dissemination"とアクセスの保障を担ってきた印刷局は、「知りたければ聞いてね」、というような控えめな姿勢ではなく、積極的に国民を情報通にする役割を担ってきています。私たち図書館員はよくわかっていますが、情報の存在を知らなければ質問もできるものではないので、この積極的、能動的な情報配信の姿勢はすばらしいものと思います。

そんなGPOの歴史を簡潔に振り返る動画が公開されていました。古い写真資料などを豊富に使っています。トランスクリプトも載っています。未来も「アメリカを情報通に」し続けるにGPOはどうあるべきなのでしょうか。未来のあり方を考えるには歴史から。

詳細はこちらから。

GPO Media Kits
http://www.gpo.gov/news/index.html



参考
GPO(米国政府印刷局) カレントアウェアネスポータル
http://current.ndl.go.jp/taxonomy/term/138

2009/01/08

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タイムシェアリングからインターネットの誕生までを振り返るアニメーション

タイムシェアリングからファイルシェアリング、ArpanetからInternetまで、インターネットの誕生までを簡潔に振り返るアニメーション。8分10秒。

詳細はこちらから。

“History of the Internet” video…01.07.09
http://lonewolflibrarian.wordpress.com/2009/01/07/history-of-the-internet-video010909/


History of the Internet from PICOL on Vimeo.
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ピッツバーグ大学図書館、検索システムにAquaBrowserを採用:試用レビュー

ピッツバーグ大学図書館の蔵書検索システムがAquaBrowserを採用した新システムへの移行を進めています。2009年春学期の期間はBeta版としての運用で、旧システムと比較しながら使うことができます。プレリリースした先学期半ばから、図書館情報学の学生たちには、この新旧システムを比較せよという課題があちこちの講義で出ています。学生たちは、「前のに比べたら、新システムのほう断然いい。」と一応結論づけるのですが、本音を聞くと、「どう利用者に教えていいのかわからない」など、ライブラリアンの卵たちのリアクションは微妙です。

詳細はこちらから。

PITTCat+
http://pittcatplus.pitt.edu/
(ピッツバーグ大学関係者でなくても使えます。)



Beta版PITTCat+は、最近リリースされたソーシャルネットワーキング機能などは導入されていないので、ベーシックなAquaBrowserの検索インターフェースです。上の画面は、ベタに"Public Library"と入れたときの結果画面です。中央カラムが検索結果で、左右に再検索を補助する機能があり、左カラムが”ワードクラウド”、右カラムが”ファセット”です。

中央カラムの検索結果は、Googleなどの検索システム同様、検索語との関連度に応じて上から表示します。さすが”Public Library”では、54,283件がヒットしています。結果の並べ替えも可能で、”Year”、”Title”、”Author”のアルファベット順で並び替えすることができます。

例えば、公共図書館に関する本の中でも、特に、「アンドリュー・カーネギーの米国の図書館にもたらした影響についての本が欲しい」とすると、この54283件の中から検索結果を絞り込んでいかなくてはならないわけですが、ここからいろいろなアプローチが考えられます。

例えば・・・

1)"Andrew Carnegie"という検索語を加える。これだけでもいろいろなバリエーションがあって、ダブルコーテーションをつけるとか、検索語を"Library"と"Carnegie"などのように減らすとか、いろいろすると検索結果も異なります。

2)左カラムから絞ることを考える。この絞込みは、黒字のAssociation(共起語)、赤字のSpelling Variation(スペルのバリエーション)、緑字のTranslation(同義語、翻訳語)で考えていきますが、今回のようなケースでは、どれもあまり意味がありません。こんな分野の本があるのかぁと眺める程度です。

3)右カラムのファセットから絞ることを考える。このファセットという言葉が一般にはわかりにくいですが、要は、いろいろな方法で検索結果を分けるということで、利用形態(書架にあるのか、オンラインで利用できるのか)、フォーマット(雑誌記事、本、オンライン資料、雑誌・新聞、ビデオ、マイクロ、etc)、主題(トピック、地域、期間、人物)、資料の言語(英語、日本語、中国語、etc)、などできっていくことができます。この場合は、アンドリュー・カーネギーとの関係なので、人物(Persons)を選んで、そこから名前を探していくと、最終的に12件が残ります。

ヒット件数との関係で、いろいろな手が使えるので、旧システムより頭を使うんじゃないか、という気がしますが、そこは利用者の自由を尊重するという考えなのだと思われます。利用者には学部生レベルもいれば修士課程、博士課程もいますし、もちろん教授陣もいます。検索語の選定から様々で、その後の思考回路も様々です。「みなさん、自由にやっていんですよ!」ということなのだと思います。

素人にはいいのかも。。。でも玄人には。。。


初心者には、視覚的にも楽しいし、わかりやすくていいでしょという説明で片付けていいのかもしれませんが、問題はその先、学位論文を執筆するレベルになった学生のニーズを満たすレベルになっているのか、という点です。これについては、先に導入したシカゴ大学が、その導入に先立ち学位論文執筆段階に入った博士課程の学生を対象にした調査を行っています。そのレポート"Utility of a faceted catalog for scholarly research"によると、英文学や言語学、音楽など12分野のうち9分野の院生が、従来のシステムでは見つけられなかった関係文献を見つけることができたというエビデンスが出ています。ただこのレポートは、院生に検索してもらってそれを観察しているだけで、被験者が実際どのような思考回路で検索していったのかなどについては深く掘り下げておらず、なんとなく導入推進派の調査結果のような印象がないわけではありません。


(From Utility of a faceted catalog for scholarly research)

このレポートの中でも報告されている、ファセットの主題やトピックのところがわかりにくいといった指摘は的を得ていますし、グラフィカルなワードクラウドもスペルチェックなどには役に立ちますが、使いこなすにはシステムの裏側をすこし把握する必要があるようにも思います。

検索結果ごとにRSSフィードを設置でき(画面右上)新着図書を把握できる、大学の電子図書館コンテンツも統合的に検索できる、といったメリットもあり、また今後、すでにリリースされている個人ポータル機能やソーシャルネットワーク機能などの追加の可能性もあるのですが、さてさて、実際使う学生、そしてそれを案内する図書館員の反応はどうなるのでしょう。
 
個人的には、クラスタリング技術が好きなので、それが統合されればなかなか良いシステムになるのではないかと思うのですが。

ピッツバーグ大学図書館からの報告が待たれるところです。

参考:
AquaBrowserに新たなコミュニケーション機能(カレントアウェアネス-R)
http://current.ndl.go.jp/node/8307