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2009/02/07

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豊かな北米の東アジア図書館文化を訪ねて:ワシントン大学(セントルイス)東アジア図書館(現地レポート)

北米の研究図書館には、50機関ほど東アジア(いわゆるCJK-China,Japan,Korea-)のコレクションをもつ図書館があります。大学図書館にある東アジア図書館は、東アジアに関する研究者、留学生、そして様々な情報ニーズをもつ学生たちにサービスを提供しています。また、米国議会図書館、ニューヨーク公共図書館の東アジア資料室は歴史を感じさせるもので、部屋に入るとそれだけで感動を覚えるほどの場所です。
 
そんな東アジア図書館の1つ、ワシントン大学(セントルイス)の東アジア図書館を、先日訪ねてみました。
 
詳細はこちらから。
 
Washington University Libraries: East Asian Library
http://library.wustl.edu/units/ea/
 
ワシントン大学と邦訳される大学は、現在、ワシントン州シアトルにあるUniversity of Washington(U.W. ユー・ダブ)と、ミゾーリ州セントルイスにあるWashington University(Wash U ワッシ・ユー)の2つがあり、いづれも東アジア図書館をもち、日本人ライブラリアンが活躍しています。今回訪ねたのはワッシ・ユーのほう、ワシントン大学(セントルイス)です。
 
セントルイスは、大陸横断鉄道やルート66などが通る、西への交通の要所として発展を遂げてきました。その歴史を象徴する全米一の高さを誇るモニュメント、ゲートウェイ・アーチがあります。ワシントン大学(セントルイス)は、アーチのあるダウンタウンの西側の地区にあり、美しいゴシック調のキャンパスをもつ大学です。
 
ゲートウェイ・アーチ

 
ワシントン大学キャンパス

 

 

 

 

 
数年前に改築されたオリン図書館(中央図書館、John M. Olin Library)

 
東アジア図書館
広大なキャンパスの一角の、同じ色調のたてものの一角に東アジア図書館はあります。オリン図書館からは徒歩3分ほど離れた別の建物です。外から一見すると小さそうですが、中に入ると外観以上に格調高き内装に目を見開いてしまいます。
 

 

 

 
所蔵数は、書籍、製本済み雑誌だけでおよそ15万冊、その他CD-ROM、マイクロフィルム、マイクロフィッシュなど様々な媒体の資料を所蔵しています。中国語、日本語、韓国語で書かれた資料がほとんどで、英語で書かれた東アジア関係資料は、オリン図書館のほうにあります。
 
閲覧室と向かい合うようにある開架書庫には、仏教、文学関係をはじめとする日本語資料がそろっているほか、なぜか、誰かが寄贈したのか、”夏子の酒”もそろっていました。
 

 
東アジア図書館は、主にワシントン大学(セントルイス)の東アジア研究の研究者に対してサービスを提供していますが、この美しく格調高い内装は学生にも愛され、東アジア研究とはあまり関係のない学生たちも多く勉強をしにくるそうです。確かに、こんな図書館がそばにあれば、ずっと居続けたいとおもいます。
 
感想とお礼と
北米の東アジア図書館のその豊かな姿は、まだまだ日本の図書館からは見えていないものだとおもいます。私自身、こちらにくるまでは話には聞けどイメージのわかない世界でした。幸にもいままで数館の東アジア図書館を訪問する機会を得てきましたが、1館訪問するごとに、その豊富な資料、優秀なライブラリアン、全米に広がるネットワークなど、その豊かな姿に感動が深まっていきます。
 
実はこの訪問は、この1月から東アジア図書館に就職され、ライブラリアンとしてのキャリアをはじめられた田中あずささんを訪ねてのものでした。まだ就職して間もない時期での訪問にもかかわらず、すでにいろいろと勉強されていらっしゃり、刺激になりました。いろいろとお話をお聞かせくださり、ありがとうございました。この豊かな文化を伝えるべく、どんどん情報発信をしていってほしいとおもいます。これからのご活躍を期待しております。
 

2009/01/09

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ピッツバーグ大学の政府刊行物コレクションコーナーの写真を撮ってみた

学期初めの零下5度の夜、利用者もいないだろうと見込んで、政府刊行物寄託図書館であるピッツバーグ大学ヒルマン図書館の政府刊行物コレクションコーナーの写真を撮りに行ってみました。
 
詳細はこちらから。
 
Hillman Library Government Publication Collection
http://www.library.pitt.edu/libraries/govdocs/govdocs.html



政府刊行物コーナーは、グランドフロアの入り口を入ったカウンターの裏の奥まったところにあります。広いオープンスペースがあるこのコーナーは、普段は学生に人気の学習スペースで、政府刊行物に囲まれているせいか、なぜか静かに勉強する学生があつまります。この日はさすがに閑散としてました。
 


政府刊行物は、電動式集密書架に収められていて、書架には”U.S. Government Publications”のサインがはられています。この電動式集蜜書架、本来の床の上に導入されていて、つくりが柔いのか、通路を歩くと床が気持ち悪いきしみ方をして、三半規管の弱い私はすぐに気持ち悪くなります。


ところどころに政府刊行物寄託図書館のマークが張り出されています。


政府刊行物は"SuDoc"(The Superintendent of Government call number)と呼ばれる請求記号が割り振られ、これに基づいて配架されています。独特なので、解説が書架に張り出されています。


ちなみに、主な政府省庁の略号はこんな感じです。


From "Understanding the Superintendent of Documents (SuDoc) Call Number system for U.S.Government Publlications"

司法、行政、立法の機関のほかに、政府系の独立機関の出版物も対象となっており、たとえば国立公文書記録管理局(or 国立公文書館:NARA)にはAEという略号が割り振られています。AEのコーナーに入っていくと、クリントン政権、ブッシュ政権時代などにNARAから出版された刊行物が並んでいます。NARAは機密文書も保管する機関で、ブッシュ政権下でも論争があったところですので、この書架あたりのどこかが・・・。


一部の資料は寂しげに反対側の壁際にキャビネットに納められて眠っています。

 
(追記予定)

2009/01/08

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ピッツバーグ大学図書館、検索システムにAquaBrowserを採用:試用レビュー

ピッツバーグ大学図書館の蔵書検索システムがAquaBrowserを採用した新システムへの移行を進めています。2009年春学期の期間はBeta版としての運用で、旧システムと比較しながら使うことができます。プレリリースした先学期半ばから、図書館情報学の学生たちには、この新旧システムを比較せよという課題があちこちの講義で出ています。学生たちは、「前のに比べたら、新システムのほう断然いい。」と一応結論づけるのですが、本音を聞くと、「どう利用者に教えていいのかわからない」など、ライブラリアンの卵たちのリアクションは微妙です。

詳細はこちらから。

PITTCat+
http://pittcatplus.pitt.edu/
(ピッツバーグ大学関係者でなくても使えます。)



Beta版PITTCat+は、最近リリースされたソーシャルネットワーキング機能などは導入されていないので、ベーシックなAquaBrowserの検索インターフェースです。上の画面は、ベタに"Public Library"と入れたときの結果画面です。中央カラムが検索結果で、左右に再検索を補助する機能があり、左カラムが”ワードクラウド”、右カラムが”ファセット”です。

中央カラムの検索結果は、Googleなどの検索システム同様、検索語との関連度に応じて上から表示します。さすが”Public Library”では、54,283件がヒットしています。結果の並べ替えも可能で、”Year”、”Title”、”Author”のアルファベット順で並び替えすることができます。

例えば、公共図書館に関する本の中でも、特に、「アンドリュー・カーネギーの米国の図書館にもたらした影響についての本が欲しい」とすると、この54283件の中から検索結果を絞り込んでいかなくてはならないわけですが、ここからいろいろなアプローチが考えられます。

例えば・・・

1)"Andrew Carnegie"という検索語を加える。これだけでもいろいろなバリエーションがあって、ダブルコーテーションをつけるとか、検索語を"Library"と"Carnegie"などのように減らすとか、いろいろすると検索結果も異なります。

2)左カラムから絞ることを考える。この絞込みは、黒字のAssociation(共起語)、赤字のSpelling Variation(スペルのバリエーション)、緑字のTranslation(同義語、翻訳語)で考えていきますが、今回のようなケースでは、どれもあまり意味がありません。こんな分野の本があるのかぁと眺める程度です。

3)右カラムのファセットから絞ることを考える。このファセットという言葉が一般にはわかりにくいですが、要は、いろいろな方法で検索結果を分けるということで、利用形態(書架にあるのか、オンラインで利用できるのか)、フォーマット(雑誌記事、本、オンライン資料、雑誌・新聞、ビデオ、マイクロ、etc)、主題(トピック、地域、期間、人物)、資料の言語(英語、日本語、中国語、etc)、などできっていくことができます。この場合は、アンドリュー・カーネギーとの関係なので、人物(Persons)を選んで、そこから名前を探していくと、最終的に12件が残ります。

ヒット件数との関係で、いろいろな手が使えるので、旧システムより頭を使うんじゃないか、という気がしますが、そこは利用者の自由を尊重するという考えなのだと思われます。利用者には学部生レベルもいれば修士課程、博士課程もいますし、もちろん教授陣もいます。検索語の選定から様々で、その後の思考回路も様々です。「みなさん、自由にやっていんですよ!」ということなのだと思います。

素人にはいいのかも。。。でも玄人には。。。


初心者には、視覚的にも楽しいし、わかりやすくていいでしょという説明で片付けていいのかもしれませんが、問題はその先、学位論文を執筆するレベルになった学生のニーズを満たすレベルになっているのか、という点です。これについては、先に導入したシカゴ大学が、その導入に先立ち学位論文執筆段階に入った博士課程の学生を対象にした調査を行っています。そのレポート"Utility of a faceted catalog for scholarly research"によると、英文学や言語学、音楽など12分野のうち9分野の院生が、従来のシステムでは見つけられなかった関係文献を見つけることができたというエビデンスが出ています。ただこのレポートは、院生に検索してもらってそれを観察しているだけで、被験者が実際どのような思考回路で検索していったのかなどについては深く掘り下げておらず、なんとなく導入推進派の調査結果のような印象がないわけではありません。


(From Utility of a faceted catalog for scholarly research)

このレポートの中でも報告されている、ファセットの主題やトピックのところがわかりにくいといった指摘は的を得ていますし、グラフィカルなワードクラウドもスペルチェックなどには役に立ちますが、使いこなすにはシステムの裏側をすこし把握する必要があるようにも思います。

検索結果ごとにRSSフィードを設置でき(画面右上)新着図書を把握できる、大学の電子図書館コンテンツも統合的に検索できる、といったメリットもあり、また今後、すでにリリースされている個人ポータル機能やソーシャルネットワーク機能などの追加の可能性もあるのですが、さてさて、実際使う学生、そしてそれを案内する図書館員の反応はどうなるのでしょう。
 
個人的には、クラスタリング技術が好きなので、それが統合されればなかなか良いシステムになるのではないかと思うのですが。

ピッツバーグ大学図書館からの報告が待たれるところです。

参考:
AquaBrowserに新たなコミュニケーション機能(カレントアウェアネス-R)
http://current.ndl.go.jp/node/8307
 

2009/01/04

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図書館のブッグバッグを持って世界を旅しよう


ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンの図書館では、オリジナルのトートバッグをつくり、学生や教員を巻き込んだユニークなプロジェクトをやっています。旅行に行くときにトートバッグをもっていってもらい、世界のいろいろなところでトートバッグ入りの写真を撮ってもらい、それをブログで共有するというものです。

トートバッグはどこを旅したのでしょう。

詳細はこちらから。

The Book Bag Blog
http://ucdrsbookbagblog.blogspot.com/

ブログを見ると2007年の11月ごろに始まった企画のようです。

トートバッグのデザインは、学校のロゴ入りで、まぁ普通な感じです。でも、環境と人権を考え、児童就労による生産でないオーガニックコットンを使っています。丈夫で使いやすそうです。


学生や教員が写真を送ることができますが、ブログの掲載には、面白くて、普通じゃなくて、エキゾチックで、ホットなかんじであることが求められるそうで、その上、笑わせてくれるか、ジェラシーを感じさせるようなものでなくてはいけないという厳しい条件が課せられています。その年のベストショットに選ばれた人にはすばらしい景品が贈られるそうです。

まずはベタなところから、エッフェル塔。


ルーブルはおしゃれに。


ホワイトハウスでは鉄柵に引っ掛けられ。


スイスは牛の上に乗せられ。


エチオピアのゴンダールの城で風になびき。


バンコクのカオサンで灼熱にさらされ。


さらに南極では、耐久性を試されそのすばらしい品質を証明したようです。


トートバッグは、すでに世界の14%を旅したそうです。
 
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ホットドッグカートがレファレンスカウンター:ペンシルバニア州立大学

米国の大学図書館では、伝統的なレファレンスサービスのモデルにとらわれず、あの手この手でレファレンスサービスをアピールしようという試みが見られますが、Reference & User Service Quartelyの記事で、いかにもアメリカっぽいアピール活動の紹介が目に付いたので紹介。ペンシルバニア州立大学の図書館で、ホットドックの路上販売で使われるカートにノートパソコンを積んで、キャンパス内を移動し、レファレンスサービスを提供しているそうです。

詳細はこちらから。

The ASK Cart with the Library Dude!
http://www.libraries.psu.edu/psul/berks/the_ask_cart_with.html


(photo from the official website above)

この移動レファレンスサービスは、”ASK Cart”と名づけられており、ペンシルバニア州立大学のThun図書館のレファレンスライブラリアンのBillie Walker氏(”Library Dude”として知られている)などがはじめたものです。ホットドックのカートを転がしてキャンパス内を移動し、アウトドアでレファレンスサービスを提供しています。カートには無線LANでインターネットを使えるノートパソコンと、蛍光ペンやキャンディなどのグッズを積んで、その場その場で学生からの質問に答え、難しい質問にはオフィスに来るように案内しているそうです。実際図書館に図書館野郎を訪ねてくる学生も多く、レファレンスサービスのアピールにとても貢献しているとのことです。

ウェブサイトでは、”アスク・カートを見かけたら、挨拶してくれよ!”(when you see the ASK cart please give a shout-out to the Library Dude!)と、とても気さくな感じです。

せっかくなのでビリーさんにメールで詳細を質問してみました。ビリーさんの話を要約すると。。。

カートは全部で2台あり、1台は主にビリーさんが使い、もう1台は他の図書館員がみんなで使っています。どのくらいのレファレンス質問があったのかは、統計をとっていないのでわからないですが、”Ask Cart”はレファレンスというよりもプロモーションという意味において大きな成功で、生徒はリサーチクエスチョンがあるとわざわざビリーさんを訪ねて図書館に訪ねてくるようになりました。

ビリーさんの狙いもプロモーションで、図書館グッズなどのギブアウェイを配りながらやり、図書館に質問しにくるように話しかけます。寄せられる質問は簡単なものがほとんどですが、時々はまともなレファレンス質問がきて答えたり、またリサーチ・コンサルタントをセットアップしたりすることもあるそうです。

”Ask Cart”を営業するのは、春学期、秋学期の天気のよいときで、寒いこの時期はやっていません。キャンパスの規模が小さく、大学のどの建物も図書館からすぐのところにあるのも、この企画がうまくいっているひとつの要因だと考えられます。

使用しているホットドックカートは、All American Hot Dog社のもので、Googleで検索してぴんときたのを購入しました。ちなみに、購入費は、図書館長の予算から捻出されました。

スペックは(たぶん)こんな感じです。
Body: 20" wide x 30" long x 50" high
With wheels &handles: 28" wide x 36" long x 50" high
Pans: Two 1/3 pans; 20" x 30" x 12" storage
Bread Box: 20" x 13" x 6" enclosed (Replaced by water tank on our NSF model)
Drawer: 17" x 13" x 2.5"
Soda Cooler: 8" x 8" x 10"
Umbrella: Full size available.


ちなみに・・・
始めたころ、教員連中から、「テニュアは取れたのか?」とからかわれたりしましたが、めでたくテニュア(終身地位の保証)が取れたそうです。また大学の食べ物を管轄している部局の人がわざわざきて「キャンパスで食べ物をうってはいけない」といわれたこともあったそうです。(だからユーモアのセンスが必要だ、とアドバイスいただきました。)

ついでに・・・
もし日本で同僚にASK Cartの価値を説得するのにビリーさんの力が必要であれば、知らせてくれとのことでした。日本に是非行きたいそうです。
 

2008/12/26

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お金のない弱小図書館のための無料Web2.0サービス活用のススメ

お金がなくてもいいサービスはしたいししなくちゃならない。米国の公共図書館もなかなか大変ですが、シリコンバレーのサン・ノゼ公共図書館の図書館員でLibrarianInBlackのブロガーであるSarah Houghton-Jan氏が、資金力のない小さめの図書館が使える無料のWeb2.0サービスについてのプレゼンテーションファイルを公開しています。

詳細はこちらから。

"Web 2.0 Services for Smaller, Underfunded Libraries" (PDF - 2.67MB)
http://librarianinblack.typepad.com/files/web20servicesforsmallerunderfundedlibraries---canedinstitute2008.pdf

物理的な図書館の利用者は、少しずつしか増えていないのに対し、デジタルな図書館の利用者は劇的に増えており、
将来はこうなるので、
図書館はもっとオンラインサービスにフォーカスしていかなくてはならないそうで、Sarahさんおススメの、「ほぼどこの図書館でもできる」、ウェブ上でのプレゼンスを高める20のステップを紹介しています。宣言どおり、とくに目新しいものはないですが、具体的な優良実践事例のリストがあり、わかりやすいプレゼンファイルになっています。

レファレンスサービス


無料の同期型デジタルレファレンスとしてすっかり定着したIMレファレンスも、相変わらず利用拡大にむけて努力がつづけられており、Meeboのウジェットを図書館ウェブサイトに貼り付けてたり、高機能なTrillian Astraを使ったり、またスカイプを使ったビデオチャット(オハイオ州立大学図書館)などが始まっていることが紹介されています。(Googleのビデオチャットはまだ紹介されていませんが、どこかでもう使用事例はあるのでしょうか。)

Meeboのウィジェットの導入事例:Topeka & Shawnee County Public Library(画面右カラム真ん中あたりにウィジェットが貼り付けられています。MeeboではGoogle TalkやMSN、Facebookなどをまとめて管理できるので、利用者がどのようなチャットソフトを使っていてもIMレファレンスを提供することができます。)
 

 

延滞防止のためのアラートサービス


日本ではあまり知られていないですが、Library Elfというサービスがあります。図書館の利用者の中には、家族で何十冊もの本を借りている方もいますし、また自宅近くの公共図書館、勤務先のある地区の図書館、大学図書館、など複数の図書館を利用していて大変なことになっている方もいます。Library Elfはそんな方におススメなサービスで、登録しておくと、図書館の返却期限が近づくとメールやRSSで知らせてくれるサービスです。督促作業の負担の軽減のために多くの図書館がこのサービスをサポートしています。
 

 
そのほか、ブログ、オンラインブッククラブ、SNS、画像共有サイト、動画共有サイトなど、”定番”が紹介されています。日本の図書館の場合、自治体のフィルタリングソフトのせいでネットのサービスに自由にアクセスできないなどというところもあるので、「ほぼどこの図書館でもできる」というのはあてはまらないかもしれませんが。
 
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図書館情報学大学院の図書館:無料コーヒーもある憩いの場

イリノイ大学アーバナ・シャンパーン校の図書館情報学大学院の図書館が、物理的な施設としての図書館を閉鎖することを検討しているというニュースが流れています。ピッツバーグ大学の図書館情報学図書館も、決して利用が多いとはいえないですが、それでも学生の憩いの場として重要な役割を果たしています。

詳細はこちらから。


(写真は公式ウェブサイトより)


(写真は公式ウェブサイトより)

図書館情報学大学院の入学式には、かならず図書館情報学図書館の代表を勤めるエリザベス・マホニー教授がやってきて、図書館をどんどん使ってねとアピールします。1年ほど前の私たちの入学式のときにも、マホニー教授がやってきて、「今日はぜったいこれだけは覚えて帰ってね。図書館は大学院の建物の3階にある。私の名前はエリザベス・マホニー。あなたたちの図書館だから、どんな目的でもいいからどんどん使ってね。」と、とても手短く、でも決して忘れられないほどのインパクトある説明をしていきました。

マホニー教授の方針で、常に図書館には無料のコーヒーが保温ポットにいれられていて、学生はいつでも自由に飲みにいけます。もちろん紙コップや砂糖・クリームも置かれているし、ときにはあめちゃんやりんごやビスケットが置かれていることもあります。入り口を入ってすぐのところのソファースペースでは、飲食もOKで、学生たちは、授業の待ち時間や、グループミーティングの合間にサンドイッチを食べたり、ドライフルーツや生にんじんをかじったりしています。建物の中に研究室のある博士課程の学生も、ふらっとここにきてコーヒーをとって出て行くすがたをよく見かけられます。

図書館情報学大学院は8階建てのビルで、主に授業が行われるのは4階、5階、8階。事務も5階にあり、3階は普段まったく通らない場所です。もしそこに居心地の良い憩いの場があることを知らなければ、入り口も小さく外からは見えにくく、多くの学生がまったく立ち寄らなくなりそうな図書館です。実際、電子ジャーナルの充実しているピッツバーグ大学では授業の資料もほぼオンラインで入手でき、紙媒体で必要なものはむしろ他分野の資料でありほかの図書館を利用するため、この図書館におかれている紙資料を利用する重要度はあまり高くないので、マホニー教授にもその危機感はあるようです。

ところがこの図書館は、いけば必ずというほどマホニー教授やフレンドリーな図書館情報学の院生バイトの司書がいて、入っていくと、「はーい」と声をかけてくれ、そして時には、「コーヒー、今入ったところだよ」などと教えてくれたりします。

図書館に、オンラインではなかなか見つけにくい資料があるのはもちろんのこと。学生はコーヒーを片手にふらりと書架にいき、何冊かの本や雑誌をピックアップし、ソファに寝転びそれを読む。そんな風景をみていると、居心地のよさが呼び水になって、学生は貴い資料に出会っていっているのだなと感じます。

私にとっては、京都で通った大学の司書課程資料室もこんな感じだったので、新鮮というよりは懐かしい感じです。学生が勉強にのめりこむのは、こういう空間との出会いがきっかけになったりするものだと、私は思っています。足元の物理的空間の重要性を感じることができずに図書館情報学大学院を卒業し図書館運営に関わっていく学生がいるとすれば、それはなんだか悲しいですね。

(写真追加予定)

参考:
E871 - 米国を代表する図書館情報学大学院の図書館,施設の閉鎖を検討(CA-E)
http://current.ndl.go.jp/e871

2008/12/19

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本でクリスマスツリーをつくろう

ピッツバーグでも最近ちょっぴりうざいくらい街にクリスマスソングが流れ、商店街やモールはクリスマス一色です。図書館などでもいろいろな飾りが見られますが、本で作ったとても創意あふれる文学的なクリスマスツリーを写真で見かけました。
 
詳細はこちらから。
 
あまり使われないレファレンスブックで作ったらしい本のクリスマスツリー。大学図書館より。Library christmas tree 2006



小説で作ったクリスマスツリー。公共図書館より。A novel Christmas



みんなの力をあわあせてつくったようです。公共図書館より。Come see the Book Tree!



とっても文学的。
Second time around



ツリーの空間を作る本。光がいいですね。books make room for christmas tree



 
本で門松は作れるかなとおもいましたが、難しいでしょうか。鏡餅は簡単すぎ?フトドキモノといわれそうですが。
 

2008/12/10

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期末期間のピッツバーグ大学図書館:夜の無料コーヒーサービス現地レポート


ピッツバーグ大学の中央図書館であるヒルマン図書館は、中間テスト期間、期末テスト期間ともなると、多くの学生たちで座席も取れないほどに混雑します。しかも、24時間開館であるため、この混雑は朝まで延々と続くのです。学生たちは、無料で提供されるコーヒーを飲みながら、熱心にレポートを書いたり、ディスカッションをしたりしています。

詳細はこちらから。

Hillman Library
http://www.library.pitt.edu/libraries/hillman/hillman.html

ヒルマン図書館は、人文社会科学を中心として約150万冊を所蔵するピッツバーグ大学の中央図書館で、インフォメーションコモンズのコンセプトのもと、200台のコンピュータ端末、1500席の学習スペースを有します。もちろん無線LANも通じており、ノートパソコンの貸出しサービスなども行っています。

学生のニーズの高まる期末期間には、24時間開館をします。今年は12月1日の朝7時50分から12月13日午後6時まで、不夜の城と化します。実際、この期間には、12時の終バスがなくなる時間をまわってもまだ座席を見つけるのが大変なほど混雑し、学生が熱心にレポートを書いたり、ペーパーを読んだり、グループで勉強したり、プログラミングをしたりと、がんばっています。

1階の読み物系のコレクションのコーナー”Alldred Popular Reading Collection”の中にはスターバックスのカフェスタンドが入っています。夜にはしまってしまうのですが、夜10時からは深夜勉強に励む学生たちのために、無料のコーヒーや紅茶が提供されます。

コーヒーコーナーがあるスペースへのサインはこんな感じです。


(Official Websiteより)



タンクが12機。ミルクや砂糖も用意されています。奥の紺色のカバーのかかっているスペースがスターバックスのカフェスタンドです。


今日は、夜の10時くらいから、このカフェスペースの入り口のすぐ外側の座席を取り出入りする人たちを観察しています。次から次へと学生たちがやってきては、コーヒーを取っていきます。夜の12時を回ると、片手にカップを持った学生たちも多くなり、二杯目、三杯目のリピーターが増えてきているようです。私の友人たちも図書館のあちこちに潜伏しており、彼ら、彼女らは通りすぎるときに私に声をかけてくれるので、なんとなく全体の人の流れが見えます。

ヒルマン図書館は、一部の特別コレクションの部屋などを除き、基本的に飲食自由となっています。ドアのある学習室は逆に匂いがこもるため、大げさな食べ物の持込みはセキュリティの人から注意されますが、それ以外は、学生は自由に飲食できます。図書館内をふらふらと歩くと、多くのテーブルの上にペットボトルやコーヒーカップが置かれ、ちょっとしたスナックが広げられています。

学生の層は、もちろん学部生が多いですが、大学院生と思われる人もかなり見受けられます。家にいると、こんな時間に勉強していることに孤独を感じたりしますが、ここにくるとみんな勉強しているので、なんだかそれがあたりまえのように思えてきます。

外は今日は少し暖かめで摂氏2度。終バスが終わると、セーフライダーとよばれる大学のバスが使えるので、車で来ていない人たちも安全に帰ることはできます。彼らはこのまま朝まで勉強を続けるのだと思います。不況にあえぐ米国の若者たち。勉強すれば未来はきっと明るい。
 
私はそろそろ帰って寝ます。