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2008/12/06

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ピッツバーグ公共図書館のサービスで、NetLibraryのオンラインオーディオブックを使ってみた

ピッツバーグの公共図書館(Carnegie Library of Pittsburgh:CLP)の図書館カードを持っていると、NetLibraryにアクセスすることができ、オンラインで本を読むことができたり、録音図書をきくことができます。

電子ブックは、本を読むときくらい紙を触らせてくれというタイプなので、すごいよねーくらいしか思いませんが、良質の録音図書を自分のパソコンにダウンロードできるのは、英語学習者としてはこの上なく良い環境です。

詳細はこちらから。




まず、図書館のサイトに入って、eCLPのコーナーに行きます。このコーナーからNetLibraryへのリモートアクセスを選択すると、図書館カードのIDの入力を求められるので、入力してログインします。このあとちょっとめんどくさいのですが、初めてのユーザーはNetLibraryの画面からNetLibraryにユーザー登録をする必要があります。

あとは普通に面白そうなものを探して、ダウンロードするだけ。録音図書は2000タイトルほど使えます。ダウンロードしたwmaファイルは、3週間アクセスできるようになっており、その後はまた改めてダウンロードしなくてはなりませんが、1冊で数時間楽しめますのでそのあたりは気にならない、というところでしょうか。

問題は、250Mbのファイルをダウンロードするのに20分も30分もかかる世界最強国米国の悲惨すぎる”ブロードバンド”事情(いいすぎw)。現状このサービスが”ブロードバンド”さえつながっていない地方にいる人に受け入れられるとは到底思えないです。

NetLibraryのホームページにeAudioのダウンロード方法やポータブルディバイスへの転送の方法のデモビデオあります。
 
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図書館員コメディアンのおとこ

私のまわりのもいろいろな二束草鞋図書館員がいますが、マサチューセッツ州にコメディアンを兼業しているダンさんという図書館員がいるようです。図書館情報学修士もきちんと取得していますが、これが2つの理由で驚かれるそうです。1つは、ダンさんが修士をもっていること。もう1つは、図書館情報学の修士がとれるということ。

マイナーにがんばりましょう。

詳細はこちらから。

Dan the Librarian
http://www.danthelibrarian.com/
My Space Profile

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気になるデータベース:ARTstor

ちょっとした授業などでのプレゼンテーションなどを作るときにちょっとしたアートの画像を使えると便利ですが、ARTstorのデジタル画像データベースは、そんなときにとても役立ちます。私が現在所属しているところでも使えるので、とっても重宝しています。

米国を中心とする各国の美術館や図書館の協力で、非商用目的、学術目的、非営利の教育目的で使える画像が50万点以上登録されています。現在までのところ、利用可能な機関のリストを見る限り、アジアの機関でこのデータベースを利用できるところはまだまだ少ないようです。

さて日本では・・・?

詳細はこちらから。

http://www.artstor.org/index.shtml



参考:
メトロポリタン美術館、デジタル画像の研究・教育目的利用を推進(CA-R)
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ライブラリアンは検索エンジンを作れるか?Reference Extract の問いかけ

いくつかのところ(LJArs)で静かに話題にあがっているReference Extract(RefEx)について、チームメンバーのDavid Lankes氏が彼の提唱する参加型ライブラリアンシップとの関係性について語るビデオを公開しています。
 
Reference Extractというプロジェクトは、みんな訓練を積んだ図書館員を信用している→訓練をつんだ図書館員は、利用者の質問に対し情報を検索し回答するエキスパートである→ならば図書館員にサーチエンジンを作らせてみよう、というアイデアから出てきたもので、OCLCと、シラキュース大・ワシントン大の情報学校が、より信頼できる検索エンジンを作ることを目指して立ち上げた共同プロジェクトです。John D. and Catherine T. MacArthur Foundationから10万ドルの助成金がついています。
 
個人的には、米国の図書館員が全体として偏りのない集団ではないと思っているので、正直、難しかろう。。と思うのですが、Lankes氏がStrangelibrarian.orgのJulie氏の質問に答える形で作ったビデオは、なかなかクールです。RefExに字面のよく似たあの会社も登場します。

詳細はこちらから。

Reference Extract and Participatory Librarianship
http://quartz.syr.edu/rdlankes/blog/?p=615
 
参考
OCLC等、ライブラリアンの知を結集した検索エンジン開発を企画(CA-R)
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WikiAnswers でオバマ氏のIQ値をみる

友人とご飯を食べていると、オバマのIQってどのくらいなんだろうねと、忘れた頃にやってくる著名人のIQシリーズが登場しました。こういう質問にあの手この手の回答アプローチを考えるのは楽しいですが、以前WikiAnswersをウォッチしていたときにちらりとみたのを思い出したので、もう一度見直してみました。このWikiAnswers、名前のとおりWikiとQ&Aサイトをあわせただけようなもので、中途半端な動機から出てきて話題にできればそれでよし的な質問がたくさん集まってきていて、その手の質問にはいろいろとヒントを与えてくれます(ヘンケン?)。再びアクセスしたところ、この質問は珍しくクローズになっていました。これは、wikipediaと同様で、場が荒れたときにとられる処置です。クローズ直前に編集された回答には、彼自身がこれについては情報をリリースしていないなどの簡単な背景説明と推測された値が記され、現状のWikiAnswersをプラスにもマイナスにも評価できる面白い事例になっていました。

Q&Aからナレッジベースを作り上げていくことは面白いテーマですが、WikiAnswersの仕組みも、なかなか参考になります。

詳細はこちらから。


 
タイトルになっている"What is Barack Obama's IQ?"という質問は、複数の質問に対する答えになっています。つまり微妙に異なる表現の質問も、自動的にこの答えを表示する形になっています。ここにいたるまでにはいくつかの段階を経てきていますが、大雑把にきると。。。。

質問者は質問を入力すると、機械的に関連しそうな過去の質問を表示してきます。人によって、あるいはそのときの気分によっていろいろな質問の仕方をするものなので、この機能はなかなか役にたちます。質問者は、自分の質問に合致するものがあれば、これが求めるものだと宣言して(選択ボタンを選んで)それを選択し、もしなければ、求めるものじゃないけど回答を見てみると宣言して過去の質問を1つ選択します。ここで合致すると宣言すると、表現の違う別々の質問が機械的に結び付けられることになっています。

これらの異なる表現の質問は、ページの一番下に表示されています。たとえば、このタイトルの質問には、以下の質問が、「同じ意味である」とされています。

  • Barack Obama IQ?
  • Obama is stupid?
  • What is obama IQ?
  • Barack Obama's car?
  • Barack' Obama's IQ?
  • What is obama's IQ?
  • Barack Obama's name?
  • How stupid is obama?
  • Why is obama stupid?
  • Barack obama's goals?
  • Is barock obama dumb?
  • Why is barack stupid?
  • Is Barack Obama stupid?
  • Why is obama so stupid?
  • Borack obama's biograhy?
  • Is barrack Obama stupid?
  • What is Barack Obamas IQ?
  • What is Barrack Obamas IQ?
  • What is barack obama's dog?
  • Who is Barack Obama's hero?

おいおい、、というのもありますが、質問者自身がそういっているのでありでしょう。誤植や微妙な違いは機械が自動的に結び付けを行っています。こうして徐々に1つの質問に人が集まり回答の品質があがるようになって、やがてある程度満足なものができあがります。

この質問の場合には“炎上”してしまいそうだったので、編集停止の措置がとられた、、という次第です。

この他にも、Q&AWikiとして動くための工夫が随所に見られます。いろいろな角度から観察してみるとなかなか面白いです。

なお、オバマ氏のIQの回答は、こちらから。
http://wiki.answers.com/Q/What_is_Barack_Obama's_IQ
とりあえず、頭はいいという評価です。お願いします。
 

2008/12/05

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在米生活で気になったデータベース:family watchdog

こちらに来てすぐの海外留学生向けの説明会で話題になったデータベースに“family watchdog”というのがあります。住所を打ち込むと、その近辺の性犯罪者の所在情報を地図上のアイコンと、住所、顔写真入りで情報を返してくれるというものです。

街歩きをして感覚的に感じる地区ごとの治安と、性犯罪者の所在の偏りは多くの場合一致しません。この国の形。子どもの安全を思う親。犯罪者の過去のつぐない方。このデータベースを存在は、いろいろなことを考えさせます。

詳細はこちらから。

family watchdog
http://www.familywatchdog.us
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レッシグ教授の「独立への宣言」

オープンアクセスから政治に領域をシフトしたレッシグ教授ですが、先日(9月25日)彼がピッツバーグ大学で“Declaration for Independence”と題する講演をしたので、聴いてきました。同じテーマのビデオがYouTubeにもあがっていました。10年にわたって著作権法の構造的問題を明らかにしていったレッシグ教授が、同じ構造が見られる他の領域について軽くタッチしていく内容になっています。今後10年くらいはこの領域でやるそうです。

ブッシュ政権を振り返るにあたって、おもしろい論拠を与えてくれて興味深いのですが、新政権設立後、レッシグ教授は何をするのでしょう。。
 
詳細はこちらから。
 

 
ピッツバーグでの講演のほうが、キレがよかったかもしれません。上のリンクからビデオ見れます。
 
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米国第110回議会に提出されている子どもの保護に関する法案を理解する

米国第110議会には、インターネット環境における子供の保護に関して、Kids Act、Safe Act、V-Chip for the Internet、SAFER-NET Act, Internet Safety Education Actなど数多くの法案が提出され審議されてきています。これらの法案について、2008年2月26日までの段階で言論の自由との兼ね合いから論点を整理している資料として、Center for Democracy & Technologyが独自に分析し、公表している資料があります。

とにかく何でもいいから守ってくれ!と心では思いますが、むやみやたらと効果のないことをやってもしかたがありません。結局教育が重要だ、という結論に落ち着くのですが、教育を任された親や先生はどう考えたらいいのでしょう。。米国議会でもまだまだ議論は混乱中のようで、論点が浮き出てきていて役に立ちます。

詳細はこちらから。

Child Safety and Free Speech Issues in the 110th Congress
Updated as of February 6, 2008
http://www.cdt.org/speech/20080206freespeechincongress.pdf

この分析では、まず第2節で、インターネットに関連して懸案になっている子どもの保護の4領域についてレビューしています。4領域とは、米国の法律で明らかに違法となる子どもポルノ、わいせつ情報、違法とはならないものの子供にとっては有害にあたると考えられる情報、そして子どもを狙うプレデターです。子どもの保護と一言でいってもいろいろな問題がありますので、大きく分類して考える必要がありますが、このわけ方は現状を踏まえた的確なものかと思います。

次の第3節では、議会の諮問機関の報告書をレビューし、政策及び憲法上の問題点を整理しています。この報告書とは、1998年に成立したCOPA(Child Online Protection Act)を受けて設立された諮問機関“COPA Commission”の報告書と、これとは独立の、国立科学アカデミーに諮問されて同機関が提出した報告書の2つです。両報告書とも、(1)インターネットのグローバルな広がりのために、刑法その他の直接的なコンテンツの規制が十分には機能しないこと、(2)法的規制よりもむしろ、フィルタリングソフトや他の技術を活用して、教育・親権者をサポート(権限付与)することが有効であること、を共通の結論としています。

さらに第4節では、議会での立法を通じてできる有効な手段を、第110議会に提出された法案を分析し、探っています。ここでは、Kids Act、Safe Act、V-Chip for the Internetなどを憲法違反などの問題を含んでいる可能性がある法案と、SAFER-NET Act, Internet Safety Education Actなど、合憲と考えられる法案に大別して解説しています。
 
タイトルだけ見るといかにもいいことをしてくれそうな法案たちですが、いろいろと問題をふくんでいるものです。よくあることですが。
 
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ゲームのレーティングの方向性?ESRB、内容記述を追加へ

ゲームレーティングについては、日本ではCERO、欧州ではPEGI、北米ではESRBがゲームにおける表現の倫理規定などを検討し、シンプルなマークをつけるレーティングを行ってきていますが、北米のESRBは、記述を追加する方向に進むようです。子どものゲームソフトの購入に責任をおう親やゲーム提供サービスが拡大する図書館などにより詳細な情報をもたらすものとなります。
 
ヒラリー・クリントンもこれを支持しているようです。
 
詳細はこちらから。

ESRB gets descriptive
http://www.gamespot.com/news/6200958.html?sid=6200958&part=rss&subj=6200958

ESRBの現在の記述要素は、暴力、性表現、言葉遣い、ギャンブルなどでCEROやPEGIとも似ていますが、アルコールやドラッグなどについても含まれるなど、文化事情を反映したものとなっています。

従来は、これらの記述要素について審査し、EC(Early Childhood)、E(全年齢)、E10+(10歳以上)などを対象年齢を決め、その根拠となった要素とともに示すものでしたが、さらにこの要素について客観的な表現で100語程度の説明を追加するのだそうです。
 
プレイ中に作られるコンテンツや、オンラインゲームなどに見られる他のプレイヤーとの間に生じる問題などについても示唆することができるようになるので、良い方向かもしれません。欧州のPEGIも今の枠組みを最初の一歩と位置づけ今後の方向性を検討していますので、なんらかの影響があるのでしょう。
 

2008/12/04

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公共図書館の図書館カードでデータベースにリモートアクセス

ピッツバーグ公共図書館ではデータベースの提供が以前から活発ですが、最近のオンラインデータベースの充実に対応して、図書館がライセンスを取得し、利用者リモートアクセスを提供するサービスが拡大しています。利用者は、図書館カードのID番号を使い、自宅から、オフィスから、公園から、どこからでもデータベースにアクセスすることができます。
 
どんなデータベースが利用できるのでしょう?

詳細はこちらから。
 
http://www.clpgh.org/research/databases/

データベースの一覧のページにいくと、まずそのカバーする分野の分類の細かさにびっくりします。12月4日現在、実に24の分野がリストアップされ、200近いデータベースが簡単な内容紹介とともに分類されています。この一覧に掲載されているデータベースのほとんどがリモートアクセス可であるのは驚きです。

分類の一覧は以下のとおり。

  1. Art & Architecture
  2. Auto Repair
  3. Biography
  4. Books
  5. Business
  6. Current Topics & Controversies
  7. Dictionaries
  8. Education
  9. Encyclopedias
  10. Genealogy
  11. General Reference
  12. Government Information
  13. Grantseeking
  14. Health
  15. History & Social Studies
  16. Jobs & Careers
  17. Kids' Resources
  18. Literature
  19. Magazines
  20. Music
  21. Newspapers
  22. Photographs
  23. Pittsburgh
  24. Science & Technology

データベースの受入担当の方の話では、リモートアクセスの提供に応じるかどうかが、契約の大きな検討要素となっているとのこと。情報が必要なときにはるばる図書館に足を運べる人の数は限られているため、値段が多少高いデータベースも、付加価値が高くリモートアクセスを提供するようなものであれば、契約に向けて話が進み始めるそうです。
 
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VPNで自宅から電子ジャーナルに

学生は加えて膨大なジャーナル記事を読まなくてはならないので大変ですが、連日零下の寒さ厳しいピッツバーグ大学の学生はVPN(仮想プライベートネットワーク)を介して電子ジャーナルにアクセスできるので、とても便利です。設定は簡単で、1)自分のパソコンのブラウザから大学の指定するVPNのアドレスにアクセスする 2)自分のIDとパスワードを使ってログインする 3)図書館のウェブサイトにアクセスして利用開始。日本の大学図書館でも急速に広がってきましたね。

これで凍傷にならなくてすみますが、要求されるリーディング量はその分増えているようで、私的には大学で教科書をコピーしてるだけで勉強した気になれたあの頃が懐かしいです。何年前だ。。。

詳細はこちらから。

http://technology.pitt.edu/Network.aspx?mp=2&body=Network/secureVPNservice.html
Secure VPN Service

大学が遠隔教育の学生をたくさん抱えているのと、フェアユースが広く活用されているために、大学の授業で必要な多くの資料が自宅で入手できてしまいます。教授も古い本の一節を使うときにはわざわざスキャンしてPDFファイルを作ってブラックボードにのっけてくれます。
 
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ALA-APAの認証制度、開始時期2010年に前倒しへ

米国図書館協会(ALA)のAPAが、補助図書館員の認証制度を予定よりも1年前倒しして2010年にはじめることを発表しているようです。

Allied Professionalの訳語が「補助図書館員」というはちょっと変かなとおもいつつ。。。医療では医師・看護士以外の医療従事者を総称するものとしてコ・メディカルスタッフという和製英語を訳語にあててるようですね。図書館員以外の図書館業務従事者を総称する名称です。

詳細はこちらから。

ALA-APA Will Launch Support Staff Certification Program in 2010, One Year Early
http://www.libraryjournal.com/article/CA6619749.html

米国の図書館界の会議や研修会などに参加すると、希望者には修了証明書(certification)を発行してくれます。受付デスクのところには必ずといっていいほど修了証明書の交付コーナーがあります。大きな会議になると、多くの人が並んで証明書を受け取っていくのを見かけます。この証明書は、テニュア獲得を目指している大学図書館員や、補助図書館員として修業を積んでいる図書館員や、図書館情報学校の学生などが、キャリアアップあるいは就職活動のときなどに活用します。

APAが目指している認証制度は、図書館員に必要な技能の分野が広がっている現状を踏まえ、これまでよりも広く関連領域の会議や研修の証明書も活用できるようにすることを目指しているようです。専門領域の現状を図書館情報学校のプログラムの内容などの分析を通じて洗い出し、だいぶ整理してきているという印象をうけました。

ALA年次大会2008でこの計画の発表を聞いてきましたが、研修を開催する側(特に企業)にとっても、認証制度があることで広報がしやすくなるようで、メリットは多いと受け取っているようでした。
 
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オバマ氏のビクトリープレート

売れてます。

か、どうかはしりませんが、初のアフリカ系アメリカ人として歴史的な勝利をおさめたオバマ氏のビクトリープレートのCMがはじまりました。

詳細はこちらから。
 

 
自信に満ちた笑顔を中央に配置し、バックを勝利を祝福する花火で彩った一品。11月4日の選挙日を左上部に、“Change Has Come”の文字を中央下部にあしらい、さらに裏面には高品質を保証するアメリカン・ヒストリック・ソサイエティのロゴも入っています。今買うと、記念コインとプレートスタンドもついてきます。
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子どものSNSの安全な利用環境は整いつつある

米国では、図書館や学校をはじめとする教育機関がソーシャルネットワークで子どもが安全に遊び学べるよう様々な努力を行っていますが、マッカーサー財団のMizuho Ito氏を中心とする研究メンバーが、その成果を裏付けとなる調査結果を出しています。

Facebookなどのソーシャルネットワークを観察していると、現実社会との隔たりがなくなり、治安の状態も現実社会に近づいてきていると、実感として思います。

詳細はこちらから。

Teenagers’ Internet Socializing Not a Bad Thing
http://www.nytimes.com/2008/11/20/us/20internet.html?hp

Living and Learning with New Media: Summary of Findings from the Digital Youth Project
http://www.macfound.org/atf/cf/%7BB0386CE3-8B29-4162-8098-E466FB856794%7D/DML_ETHNOG_WHITEPAPER.PDF
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ネットワーク世界の共有、プライバシー、信用に対する多国間比較

常々、日本人のインターネット情報を信用せずに深読みする能力はすごいなと思っているのですが(というか、そうならざるをえないほど根拠のない風説だらけで進化を遂げつつあるのだと思いますが)、OCLCから、ネットワーク世界の共有、プライバシー、信用に関して多国間比較を行い、その調査結果を公表しています。調査は、カナダ、フランス、ドイツ、英国、米国、そして日本の6各国の一般市民を対象に行われ、さらに図書館サービスの課題を明らかにする目的から、米国の382人の図書館長を対象にした調査も行っています。

インターネットにおける公私に対する各国市民の認識の差を観察できる点ももちろん面白いですが、私としては匿名性に関する日本の特徴が興味深いです。やっぱりか!という感じで。
 
詳細はこちらから。
 
Sharing, Privacy and Trust in Our Networked World
http://www.oclc.org/reports/sharing/default.htm

匿名性についての数値が現れるのは、第3章“Privacy, Security and Trust”の14ページで、ソーシャルネットワークサイトでの匿名性、ソーシャルメディアサイトでの匿名性、図書館での匿名性などについて、各国市民の何パーセントが保持したいと思っているのかを示しています。

米国と日本だけを取り上げると、

ソーシャルネットワークサイトでの匿名性
米国:30%、日本:53%

ソーシャルメディアサイトでの匿名性
米国:40%、日本:59%

図書館での匿名性
米国:38%、日本:20%

となっており、対象的です。私生活では何かと世間には隠し事をしたい日本人は、こと図書館に向かうとプライバシーなど気にしない、というのは、図書館にどんな示唆を与えてくれるのでしょう。分析担当者もこれは興味深かったらしく、たった20%なんよ!(“The Japanese respondents are significantly less likely to agree they prefer to remain anonymous with respect to using the library (in person or online), at just 20%.”)とコメントしています。
 

2008/12/03

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ピッツバーグ公共図書館のティーン部門の話を聞いてきた

ピッツバーグの公共図書館(Carnegie Library of Pittsburgh:CLP)の児童・ヤングアダルト部門は、マンガのコレクションが充実していたり、コンピューターゲームのイベントを開いたり、いろいろなサービスを展開していて興味深いところですが、この部門の若手のリーダー、ジョセフくんがレクチャーをしていたので、聴いてきました。

彼らの地道なパートナーシップ構築への努力とは?


 
図書館によるYouTubeへの投稿はもはや珍しいものではなくなっていますが、もちろんCLPティーン部門もやっています。上のビデオはその一例で、部屋で遊ぶのに飽きたお金のないカップルが、図書館にいっていろいろ発見して楽しんじゃうというストーリー。演技やっているぞ!という素人感がなかなかいい感じで、高感度の高い作品になっています。
 
カップルが行くカフェは、CLPの近くのKiva Hanで、確かに高校生にはちょっと高い!(そしてすべてが過剰に甘い)カフェです。じゃぁ、CLPに行こう!と男の子が提案。300メートルほどスキップして、図書館に行きます。マザランと呼ばれる書庫スペースの一角や、閲覧室、音楽CDコーナーや映画DVDコーナー、グラフィックノベルコーナーなどを見ていきます。知り合いの図書館員も出演していたり。
 
「パートナーシップの構築は大切。子どもとのパートナーシップも大切。ITを使ってこういうビデオを作るのは、子どもも図書館員も楽しみながらITを学べて、なかなかいいよ。」「アクセス数が少ない?気にしない。今まで図書館と関係なかった人が1人でもみてくれたら。」とのこと。
 
もちろんこうした新しいITを追いかけたものだけではなく、職員の人脈やボランティアや友の会などの人脈を活かした様々な取り組みを紹介してくれました。CLPのティーン部門は、民間からの資金調達でも稼ぎ頭の部門で、こういう柔軟な発想で繰り広げられる地道な活動が実を結んでいるんだなと、考えさせられるレクチャーでした。
 
他のビデオは、こちらから。
http://www.youtube.com/profile?user=clpquickflix&view=videos
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ピッツバーグ公共図書館の新しい分館の写真を撮ってきた

ピッツバーグの公共図書館(Carnegie Library of Pittsburgh:CLP)が取り組んでいるキャピタルキャンペーンについて先日ある雑誌で紹介しましたが、その資金を割り当てた8つ目の成果として、10月25日にヒルディスクリクトに新しい分館が開館しました。ようやく天気のよい日に時間がとれたので、写真を撮りに行ってきました。延べ床面積は8,334平方フィート、総工費は315万ドルです。
 
少し荒れた地区にあって透明なガラスの建物がとても存在感がありました。
 


 
詳細はこちらから。

Carnegie Library of Pittsburgh - Hill District is Open!
http://www.marketwatch.com/news/story/carnegie-library-pittsburgh---hill/story.aspx?guid=%7B8FABB3A3-873A-489E-9911-ECC55E302280%7D&dist=hppr
 
コレクションは、アフリカン・フィクション、アフリカン・ノンフィクションが圧倒的に多く、かなりの棚を占めていました。地域のニーズをよく分析して蔵書構築が行われているようです。人の出入りも多く、テーブルの上にキルトを広げていたり、充実したコンピュータコーナーでゲームや音楽を楽しむ子どもがいたり、はやくも地域の中心に根付いている感じでした。

ヒルディスクリクトはダウンタウンに近くに広がる地区ですが、市の中でも再建の遅れている地区で、多くの空きビルや空き家が集まっています。理事長兼館長のミスティック氏の主導により、CLPがこの地域の再生の牽引役を担うべく積極的に乗り出していきました。

ミスティック氏は開館式典で「図書館はコミュニティの縮図であり、過去、現在、未来をつなぐ役割をするものだ」との趣旨のことを述べたそうですが、過去の地域の遺産と現在に生きる人たちの援助を受けながら作られた図書館は、そのコンセプトをよく現しているようでした。しかし、地域の退廃ぶりは、他の地域に比べまだ目立つところがあり、外側の写真を撮る際にも、地域の人が移りこまないように少し気を使いました。未来を作る役割を担えるのかは、まだまだこれからの課題と言えそうです。
 
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米国研究図書館員のお給料は?

近頃私の周りで日米の図書館員のお給料の差が話題になっていますが、米国の研究図書館協会(ARL)が、2007-08年度の図書館員のお給料に関する調査結果を公開しています。この調査は、123館のARL加盟図書館の図書館員(専門職員)の給料を調べたもので、データは、大学図書館9983人(113館)、その他の研究図書館3797人(10館)を集計したものとなっています。調査結果によると、平均給料は61,833ドルで4年連続の上昇、上昇率は前年比3.7%(消費者物価指数の上昇率米2.4%加2.5%より高い)となっています。女性の図書館員の平均給与は男性比95.7%で、80-81年当時の87%からみるとだいぶ向上し、10万ドル以上の給与所得者は246人(7,7%)、25万ドル以上も12人(0.1%)いるようです。


詳細はこちらから。

ARL Annual Salary Survey 2007–08 Published
http://www.arl.org/news/pr/salary-survey-21oct08.shtml
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JALのCEO、CNNで大絶賛される

先日米国の経営危機のとある会社のCEOの給与を聞いて、2桁、、3桁違う?!とびっくりしたばかりですが、JALのCEOが社員食堂に並んで食べてたりするのを、すごいねぇという感じでCNNが紹介していました。
 
そこが変でしょ、アメリカ人。
 

 
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カーネギー図書館第1号を撮ってみた

アンドリュー・カーネギーの寄付によって最初に建てられた旧アルゲニー市図書館(現Carnegile Library of Pittsburghのアルゲニー分館:落雷のために閉館が決定してしまっています。)の写真をとってきました。




この図書館は、カーネギーが資料の無料貸出の原則のもとに資金を提供し建てられた図書館としては、最初のもののようです。このあたりの歴史、ちょっとややこしいですが。

正面入り口上の「Carnegie Free Library」という文字が誇らしげです。落雷したのは右の時計台で、この落雷のために中の空調設備がやられてしまったそうです。
 
周辺の木々のために広角レンズを使わないと全貌がとれないので、おもいっきりゆがんでしまっているのはご愛嬌。
 
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図書館でマナーを守らないと怖いです

最近図書館がらみのビデオクリップをYouTubeでよく目にしますが、質が高いですね。
 
マナーに厳しい日本の図書館。流行の芸人にいかにも台本書いてお願いしましたみたいなつまらないギャグを言ってもらうようなのより、こういうアプローチのほうが効果的☆といつも思うのですが。
 
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逢い感謝祭

米国の図書館はあの手この手の図書館の売り込み方を考えていますが、マーケティングのことばかりを書いているブログ“The 'M' Word - Marketing Libraries”のブロガーが、ニューヨークタイムズの感謝祭の記事“Grandma’s on the Computer Screen”に反応して、iThanksgivingのアイデアを投げています。米国ではおじいちゃんおばあちゃんの半分弱が孫のいる場所から200マイル以上離れているようで、感謝祭などの年中行事のときなどは、SkypeやGoogleのビデオチャットなどを使ってコミュニケーションをとることも珍しくありません。図書館が、家族で使えるようなウェブカム利用部屋を提供すると、おじいちゃん・おばあちゃんや、軍人の家族はきっと喜ぶし、"try before they buy"の効果があると、言っています。

確かに、図書館がITグッズの展覧会場みたくなるのはいいかもしれませんね。日本では特に熟年層などはウェブカム使用率は低いので、図書館がそういうのをやるのもいいかもしれませんね。

詳細はこちらから。

iThanksgiving
http://themwordblog.blogspot.com/2008/11/ithanksgiving.html
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ALA/ARL、Google Book Search調停の図書館向け解説をネットに公開

研究図書館などの蔵書をデジタル化し検索可能としているGoogle Book Searchの著作権問題は、200ページを超える合意書が交わされ、現在ニューヨーク地方裁判所裁判長の承認をまっている段階まできていますが、図書館にとっては、いったいこれがどのような意味を持つのかわかりにくいという声が多く聞かれます。米国図書館協会(ALA)と研究図書館協会(ARL)が、この調停の図書館向け解説をネットに公開しています。

出版社、著作権者、利用者などのみんなが儲かる仕組みを考えて、システム開発まで行うのはとてもいい姿勢ですが、あくまで米国国内の「みんな」が儲かる仕組みなので気をつけないとですね。

本文はこちらから。

A Guide for the Perplexed: Libraries and the Google Library Project Settlement
http://www.arl.org/bm~doc/google-settlement-13nov08.pdf
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ナシュビルで、公共図書館が学校図書館を運営する案、浮上

ナシュビルの市長が、学校図書館は公共図書館に運営させるようにしてはどうかという案をだしています。実現されれば米国でははじめての例となるようで、資料構築の効率化、貸し出しシステムの効率化、学校図書館の開館時間延長、学校図書館の民間からの資金調達の向上、など様々な統合のメリットがうたわれています。

現場のライブラリアンはよいじゃないのは容易に想像できますが、反応はいかに?


詳細はこちらから。

Nashville Mayor Proposes Public Library Run School Libraries
http://www.libraryjournal.com/article/CA6616797.html
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フィラデルフィア公共図書館閉鎖問題、どうなる?

フィラデルフィアの市長が市の図書館の分館閉鎖策を打ち出しました。この分館閉鎖策ではフィラデルフィアの公共図書館54館のうち11館の閉鎖が打ち出されており、副館長は、インターネットは他のレク施設でも使えるから、と苦しい説明しています。これに対し、「読ませて!」との批判が相次ぎ、抗議集会もひらかれているようです。さらに、分館を支えるボランティアからは、ボランティアで図書館を運営させてくれとの声もでているようです。

会社がつぶれて家のパソコンも使えないようになってしまった市民にとって、図書館のパソコンはたしかに欠かせませんね、このご時勢。全国的にこのような縮減策が出されそうで、フィラデルフィアへの注目もたかまっているようです。

詳細はこちらから。
In Philadelphia, Mayor Faces Criticism Over Library Closings
http://www.libraryjournal.com/article/CA6618984.html
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欧州デジタル図書館、過剰アクセスでつまづく

EUの情報政策i2010の柱の1つである欧州デジタル図書館「Europeana」が、11月20日にスタートしましたが、過剰アクセスでクラッシュしてしまいました。1時間で1000万アクセスあったそうです。

芸能人のブログも炎上はよくありますが、クラッシュするほど注目されるのはうらやましいですね。

詳細はこちらから。
European Digital Library Launches, Promptly Crashes
http://www.libraryjournal.com/article/CA6617696.html
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1億ドルの図書館刺激策

オバマ氏の景気刺激策に対する期待が高まっていますが、米国図書館協議会(ALA)が、公共図書館への1億ドルの図書館刺激策をこの中に入れるように求めています。図書館が使いたいお金は増えているのに予算は減らされている状況を訴えつつ、図書館の開館時間の増加、職探しや金融リテラシーの支援などに使うことで景気刺激策になると訴えています。

それにしても要求レベルとはいえ桁違い。ぜひこちらにもまわしてほしいものです。

詳細はこちらから。
ALA Seeks $100 Million in Stimulus Funding for Public Libraries
http://www.libraryjournal.com/article/CA6609686.html
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最初のポスト:このブログの趣旨

現在ピッツバーグ在住。帰国まであと5ヶ月あるので、一応期間を帰国までと区切ってブログ。アメリカの情報政策の領域のトピックを、私を取り囲んでいる身近な環境で起こっていることと結びつけながら、思いつくままに切り取って書いていきます。どうなりますことやら。